トラブルシューティングTrouble shooting
1.油圧ポンプ
次のような異常が発生した場合、只ちに電動機を停止させ以下の通り点検を行って下さい。
- (A) 作動油を吐出しない
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原因 対策 電動機の回転方向の間違い。 正規回転に戻す。 油面が低い。 油面計の上限まで油を補充する。 吸入配管、又はサクションフィルターが詰まっている。 吸入管及びサクションフィルターを洗浄する。
目詰りが激しい時には新しい作動油と交換する。吸入配管から空気を吸っている。 油量が適正量であることを油面計にて確認する。
配管接続箇所のパッキンを補修する。
吸込配管のねじ結合部の締付を充分に行なう。ポンプ軸が回転しない。 電動機、カップリングを点検。
ポンプ軸がスパナ等で軽く回転できるか調査する。
回転しない場合はポンプ内部損傷の可能性あり。
- (B) 圧力が上昇しない
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原因 対策 リリーフ弁の設定圧力が低い。 正確な圧力計により、正しい設定に調整する。 リリーフ弁がスティックしている。 圧力調圧部を分解洗浄し、部品の手直し、又は部品を交換する。 油圧回路系統内の漏れが多い。(シリンダ・バルブ) 油圧回路を順次ブロックし、部品の検査を行い、部品の手直し、又は交換をする。 定格回転数範囲の下限以下で運転している。 運転回転数を上昇させる。(定格回転数内)
- (C) 騒音が大きい
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原因 対策 タンク内の作動油に気泡が混入し白濁している。 吸入配管よりエアーを吸い込んでいないか調べる。 吸入配管・サクションフィルタの一部が詰まっている。 吸入配管・サクションフィルターを洗浄する。 油温が低過ぎる。粘度が高い。 油温を適正温度にする。油の選択に注意を要する。 カップリングの磨耗・芯だし不良。 グリスの補充。芯だしの確認・調整。 圧力過大。 圧力の設定し直し。 上記に問題が無い場合、ポンプの異常の可能性がある。 弊社へ問い合わせください。
- (D) 油温が異常に上昇する
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原因 対策 クーラーの冷却水が流れていない。 冷却水を流す。弁の開閉確認を行う。 クーラーの冷却管が汚れている。 冷却管の掃除を行なう。 ポンプ本体の温度が吸込油温より25度以上高い。 ポンプ異常による、内部漏洩の異常な増加の可能性があるのでポンプの交換を行う。
2.クーラントポンプ
次のような異常が発生した場合、只ちに電動機を停止させ以下の通り点検を行って下さい。
クーラントポンプの一般的な故障の原因と対策
- (A) ポンプから吐出しない
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原因 対策 電動機の回転方向の間違い。
(正規:モータファンが時計回転)電動機を直ちに停止し、結線図に従い、結線を直す。 液面が低い。 液面計の上限まで液を補充する。 サクションフィルターが詰まっている。 サクションフィルターを洗浄する。
目詰りが激しい時には新しい液と交換する。吸込ポートから空気を吸っている。 液量が適正量であることを液面計にて確認する。
配管接続箇所のパッキンを補修する。
又は締付を充分に行なう。ポンプ軸が回転しない。 モータファンが手で軽く回転できるか調査。
回転しない場合はポンプ内部損傷の可能性あり。
- (B) 圧力が上昇しない
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原因 対策 リリーフ弁の設定圧力が低い。 正確な圧力計により、正しい設定に調整する。 リリーフ弁がスティックしている。 圧力調整部を分解洗浄し、部品の手直し、又は部品を交換する。 回路系統内の漏れが多い。 回路を順次ブロックし、部品の検査を行い、部品の手直し、又は交換をする。
- (C) ポンプの騒音
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原因 対策 リザーバ内の液が白濁して気泡が混入している。 吸込配管よりエアを吸込んでいないか調べる。 サクションフィルターの一部が詰まっている。 サクションフィルターを洗浄する。
- (D) ポンプの異常発熱
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原因 対策 ポンプ自体の摩耗。(摺動部分の摩耗) ポンプの交換。 圧力過大。 圧力の設定し直し。 液を吸込していない。 A)項参照
- (E) 液温上昇が激しい
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原因 対策 ポンプ異常による、内部漏洩の異常な増加。 ポンプの交換。
モータの一般的な故障の原因と対策
- (A) 無負荷で始動しない
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原因 対策 通電されていない。 通電されているか確認する。 接続線の2線が不良。 不良個所をなおす。 スイッチ・始動器の動作、接触不良。 接続線・接続部分を調べる。
- (B) 異常音がする
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原因 対策 軸受の磨耗・破損。 軸受けを取り替える。 単相運転になっている。 電源を電圧計で調べる。
- (C) 逆回転する
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原因 対策 結線間違い。 結線図に従い結線し直す。
- (D) ヒューズが切れる
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原因 対策 巻線、リード線が短絡。 短絡箇所を確かめ、修理する。 負荷が大きい。 適正負荷まで下げる。 ヒューズの容量不足。 適正なものに取り替える。
- (E) 回転速度が上がらない
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原因 対策 スターデルタ始動器の接続誤り。 正しく接続しなおす。
- (F) うなり出す
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原因 対策 回転子と固定子の接触により電流過大・発熱。 モータ交換・修理。 回転子と固定子の間隔が不均一。 モータ交換・修理。 固定子巻線の一相が短絡。 モータ交換・修理。
- (G) 過電流継電器が動作する、
スイッチが加熱する -
原因 対策 継電器の選定誤り、スイッチの容量不足。 適正なものに取り替える。 負荷が大きい。 適正負荷まで下げる。
- (H) 過熱する
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原因 対策 電源不平衡。 電力会社に問い合わせる。 電圧降下。 電力会社に問い合わせる。 負荷が大きい。 適正負荷まで下げる。
- (I) 急激に速度が下がる
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原因 対策 電圧降下。 電力会社に問い合わせる。 負荷が大きい。 適正負荷まで下げる。 スターデルタ始動器の不良。 接触部分を調整する。
3.電磁切換弁
次のような異常が発生した場合、只ちに以下の通り点検を行って下さい。
電磁切換弁の一般的な故障の原因と対策
- (A) 流路の切り換え不良
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原因 対策 スプール摺動部に異物混入 弁の分解、洗浄。 作動油に汚染があればフラッシングや新油に交換。 電磁切換弁本体の歪み。 取り付けボルトの締付トルク(6.9 N-m)を守って締付。 接地面の面粗度(Rzm6.3)と平行度(0.01/100mm)を確認。 圧力、流量過多。 標準仕様の遵守。 ソレノイド関連不良。 端子間の導通検査。 電気配線の確認。 タンクポート圧過多。 標準仕様の遵守。
- (B) 切り換え時の異常音
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原因 対策 圧力、流量過多。 標準仕様の遵守。 回路内空気残留。 空気抜きの完全実施。
- (C) 逆流路方向へ切換
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原因 対策 誤配線。 結線要領の確認。 配管ポートの確認。
- (D) ソレノイドコイル焼損
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原因 対策 電源電圧誤使用。 正しい電源電圧による使用。 同時通電。(両SOL形) 片方のみ通電して使用。 温度(周囲、油)異常。 標準仕様の遵守。 スプール固着。 弁の分解、洗浄。 作動油に汚染があればフラッシングや新油に交換。 ※焼損したコイルは使用しないで下さい。
- (E) 油の外部漏れ
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原因 対策 取り付けボルトの締付不良。 取り付けボルトの締付トルク(6.9 N-m)を守って締付。 Oリング損傷、劣化。 新品Oリングへの交換。 ナット、カートリッジ緩み。 ナット締付トルク(4.4 N-m)、カートリッジ締付トルク(26.8 N-m)の遵守。
4.バランスピストン型リリーフ弁
次のような異常が発生した場合、只ちに以下の通り点検を行って下さい。
リリーフ弁の一般的な故障の原因と対策
- (A) 圧力が高過ぎるか、又は低過ぎる
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原因 対策 スプール摺動部に異物混入 圧力設定が適当でない。 ベント回路が開かれている。 ベント回路をブロックする。 ピストンの作動不良。 ピストンを取り出し、小径部にゴミが詰まっていないか点検し、よく洗浄する。 ピストンを手で動かし、滑らかに動くか調べる。必要な場合は 8-3)項により修正する。 パイロット弁の作動不良。 パイロットのシートの小穴、またはシートにゴミが付いていないか、ポペットが正しく着座しているか調べ、よく洗浄する。 圧力計の作動が正常でない。 圧力計、および圧力計までの配管・弁を調べる。 ポンプから油が出ない。 ポンプを調べ、処置する。
- (B) 圧力が不安定である
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原因 対策 油中に空気が混入している。 回路の空気を抜き、ポンプ吸込管、ポンプのシャフト部、サクションフィルター部等から空気を吸い込んでいないか調べ、吸込んでいればその箇所の配管をし直す。 油にゴミが混入している。 シート面、ピストンとボディの摺動部や制御部などにゴミが付着していないか調べ、よく洗浄する。 油の汚れがひどい時は、新しい油と交換する。 ピストンの作動不良。 ピストンとボディの摺動部を調べ、摩耗が大きければ交換する。 摩耗が小さく滑らかに動かない場合は、ボディ、ピストンのカエリを取り除く。 パイロットのポペットのシートへの当たりが悪い。 ポペットとシートの当たり面に傷が付いていないか調べる。 傷があれば、修正する。 タンクラインの背圧が変動する。 タンク配管を調べ、他のタンクラインと合流している場合は、直接接続する。 油の流れる量が、許容流量より大きい。 大きいサイズの弁に交換する。
- (C) 油漏れ
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原因 対策 バルブ部品の破損。 部品を交換する。 取付ボルトの締付トルク不良。 規定の締付トルクで締め付ける。 O-リングの破損。 O-リングを交換する。 バルブの破損。 バルブを交換する。
- (D) 異常騒音、または振動が発生する
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原因 対策 ベント回路と共振している。(ベントポート使用時) 空気抜きをする。ベントポートの近くに絞りを入れる。