MEMS-AHRSNorthfinder

業界初!

「FOGレベルの高精度」と「リアルタイム真北検出」を
高感度MEMSジャイロ+新開発アルゴリズムで実現!
小型・高耐久・省電力で使いやすくコストも大幅に抑制

Northfinder™

「高精度な姿勢角・方位角の測定にはFOG※1やRLG※2が必要」
というこれまでの常識を変える。
それが Northfinder™です。

住友精密工業の「Northfinder」は、高感度MEMSジャイロと新開発のアルゴリズムを組み合わせて、地球の自転を検出することで真北を割り出す画期的な技術です。
Northfinder技術を搭載した製品は、FOGやRLGに匹敵する高い精度で姿勢角情報を得られます。また、MEMSジャイロでありながらGPSに頼らない真北の検出が可能です。

※1光ファイバージャイロ Fibre Optical Gyro
※2リングレーザージャイロ Ring Laser Gyro

FOGRLG
こんなところが不満……

  • コストが高い
    手軽に導入できない
  • サイズが大きい
    重くて扱いづらい
  • 壊れやすい
    外部電源が必要

FOG(光ファイバージャイロ)とRLG(リングレーザージャイロ)は、一定の光路長を反対方向に移動する光の位相シフトを用いて角速度を検出します。FOGとRLGは非常に高い精度を得られますが、一方で「構造が複雑」「高価」「形状が大きい、重い」といった問題もあり、その改善には限界があります。
また「振動や衝撃に弱い」ため、搬送時は頑丈な保護ケースに入れるなど慎重な取り扱いが求められます。測定に光やレーザーを利用することから駆動には大きな電力が必要で、外部電源と組み合わせた運用では設置や測定の準備が面倒なことも懸念されます。

Northfinder™

Northfinder™ をお勧めする理由

高精度

初期静定時・誤差0.1°の姿勢角精度

一般的にジャイロの姿勢角(ピッチ角・ロール角)の精度誤差は、MEMS式、FOG、RLGの各方式とも初期静定後が最も少なく、時間と共に大きくなっていきます。
Northfinder製品は初期静定後の誤差をFOGと同等に抑えることができ、その精度は一般的なMEMSジャイロ製品とは桁違いです。
時間の経過による誤差の増大を一定量で保持し続けるので、時間経過と共にFOGをも上回る精度を確保できます※。また、移動速度データを取り込むことで、さらに時間経過による誤差を抑えることが可能※であり、鉄道をはじめ移動体での利用に最適です。

※使用条件や環境、比較対象の製品性能により変動します。

ジャイロスコープの方式と精度・対応分野
コンパクト 低コスト

MEMS を活かした小型・軽量サイズ
価格は FOG や RLG の1/2以下

Northfinder製品で採用しているMEMSジャイロは半導体プロセスを応用しているので、非常に小型です。
また、大量かつ安価に製造できるため、FOGやRLGよりも製品の価格を大きく抑えています。

高耐久性・低消費電力

取り扱いが簡便で柔軟な運用が可能

Northfinder製品で採用しているMEMSジャイロは耐振動・耐衝撃性能が非常に優れた構造です。これらの特長を活かし、FOGやRLGよりもはるかに簡便に取り扱うことができます。また、MEMS構造体が非常に小さく、駆動に大きな電力を必要としないので、消費電力はFOGやRLGと比べて約1/10と大幅に低くなります。モバイルバッテリーで駆動することも可能で、スタンドアロンほか柔軟な運用形態に対応できます。

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Northfinder™

Northfinder™ ならではの強み

リアルタイム真北検出

GPSが使えない場所で絶対方位を取得・GPSを補助/補完

Northfinder製品は高感度MEMSジャイロで地球の自転軸を検知し、真北をリアルタイムに検出することができます。絶対方位角とヨー角の精度誤差も、初期静定後は1.5°と一般的なMEMSジャイロの1/10以下です。時間経過の誤差も2°/hと低く抑えられます。
さらに、任意の時に初期静定を行えば時間経過の誤差はリセットされます。短時間の測定や、定期的に停止するような作業を伴う機器で利用する場合、停止ごとに初期静定を実行することで安定した精度を保てます。

磁場の影響を受けない

機械や建物内でも正確な測定が可能

一般的に方位を得るにはGPSや方位磁石を用いますが、磁石は磁場の影響を直接受けるため、機械や建物の内部などでは正確性・再現性の確保は困難です。Northfinder製品は方位検知の原理からまったく磁場の影響を受けずに利用することができます。

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Northfinder™ の用途・ラインナップ

お勧めの用途

  • エアモビリティの
    姿勢制御
  • 地中での
    掘削調査
  • 船舶の姿勢および
    動きの高精度出力
  • 移動経路
    マッピング
  • 水中バックホウなど、
    水中建設機器の
    姿勢・運動状態計測
  • 水中ドローンなどの
    海洋移動体の
    姿勢・運動状態計測
  • 鉄道における
    線路の歪み状態の
    遠隔監視
  • など

ラインナップ

Northfinder A(GCAH-12) 基本モデル

外形寸法
36×43×266(mm)
質量
700g
コンパクト設計
Northfinder製品で最小の形状となり、組み込み用途に最適です。
3つのグレードをラインナップ
静的角度(方位角)の精度により3つのグレードから選択できます。
(プレミアム/スペシャル/レギュラー)

Northfinder B(GCAH-21) 機能拡張モデル

外形寸法
88×80×72 (mm) 突起部含まず
質量
700g
ドリフト補正で動的精度を向上
移動速度の入力で動的姿勢角精度をさらに向上。FOGやRLGと同等の精度を確立します。
※使用条件や環境により変動します。
さまざまな機能を追加可能
  • GNSS/AHRS:GPSレシーバーを内蔵してGPSのバックアップに利用できます。
  • 無線通信機能・バッテリー対応:スタンドアロン運用ほか柔軟な用途に対応できます。

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期間・数量限定! 特別キャンペーン

ご愛顧に感謝し数量限定になりますが
お求めやすい価格でご提供いたします。

キャンペーン内容

対象製品
姿勢方位基準装置(AHRS)Northfinder A(GCAH-12C-04、レギュラーモデル)
ご提供価格
1,000,000円(税抜、標準価格3,900,000円)
キャンペーン期間
2024年8月30日までに正式ご発注
(お申込み数が達した場合は予告なく終了いたします)
台数
25台限定(同一事業所でのご用命は1台限定)

ご興味をお持ちになられた方はこちらからお問い合わせください。
担当の営業が詳細をご説明いたします。

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住友精密工業について

住友精密工業は1990年代にはMEMSの開発・製造に着手し、2000年からはMEMSを搭載したジャイロスコープを量産。自動車の横滑り防止装置などに採用され、安全性の面で高く評価されてきました。当社の製品は他社製品とは構造が異なり、高精度化が可能という特徴があり、2010年頃から精度向上の研究に取り組んできました。高精度化されたMEMSジャイロスコープは、すでに宇宙ロケットの姿勢制御と航路をナビゲーションする誘導制御のセンサーとして搭載されています。従来使われてきたリングレーザー型ジャイロ(RLG)に比べて軽量・低消費電力であり、製造コストも格段に低いことから、今後増加が見込まれています。これまで培ってきた技術を応用してさまざまな製品を開発、製造しています。

用語解説・FAQ

項目をクリックすると詳しい説明が表示されます。

MEMSデバイスとは?
MEMSとは「Micro Electro Mechanical Systems(微小電気機械システム)」の略です。シリコンウェハなどを用いた半導体生産にて開発・確立された微細加工技術を駆使、発展使用することにより、2次元の集積回路 (LSI)ではない3次元の機械構造物として製作されるデバイスを「MEMSデバイス」と言います。
AHRSとは?
Attitude Heading Reference Systemの略です。姿勢角と絶対方位角を出力する装置です。
角速度とは?
単位時間あたりの回転角度のことを指します。単位はdegree/sec(秒)やdegree/hour(時間)です。
姿勢角とは?
地球の重力軸(Z軸)に垂直なX/Y軸を含む、平面に対する物体の傾きを指します。
方位角とは?
X/Y平面に垂直な地球の重力軸回りの角度のことを指します。電源オン後に装置が向いている初期方位角を0度とする相対方位角と、真北(北極点)の方向を0度とする絶対方位角があります。多くのジャイロスコープ製品は相対方位角の測定が可能です。Northfinder製品は絶対方位角を測定することができます。
バイアスとは?
どのようなセンサーにも対象物理量(真値)に対するゼロ点誤差が発生します。バイアスとは、対象物理量がゼロの時に発生する誤差のことを指します。
ドリフトとは?
センサーの出力が時間と共に変動することを指します。センサーの電源をオンにした後、数秒から数分の時定数で発生するものから、数ヵ月単位で発生するものがあります。
ジャイロスコープの主な用途は?
物体の動きを検知できるので、動いている物体の動きを検知する用途に使えます。
Northfinder製品はGNSS信号を受けられない環境においても方位角を検出できるので、地下や水中などにおけるGNSSの最適な代用として使用できます。
MEMSジャイロスコープの動作原理は?
住友精密工業のMEMSジャイロスコープは振動式と呼ばれ、シリコンのリング状の振動子が 0/90/180/270度の各方向に一次振動しており、その状態で角速度(回転)が印加すると、一次振動から45度ずれた方向に角速度に比例した二次振動が生じます。この振動を読み取ることで角速度を計測します。
FOG(光ファイバージャイロ)やRLG(リングレーザージャイロ)と比較した利点は?
FOG(光ファイバージャイロ)とRLG (リングレーザージャイロ)は角速度を検出するために、一定の光路長を反対方向に移動する光の位相シフトを使用します。 FOGとRLGは非常に正確ですが、構造が非常に複雑であるため、比較的サイズが大きく製造コストもかかります。
MEMSジャイロは半導体プロセスを応用しているので、非常に小型で大量に製造することが可能で、FOGやRLGと比較して安価です。また、MEMS構造体が非常に小さく、レーザーなどの大きな電力を必要とする素子がないので、1/10程度の消費電力で駆動します。
真北の測定原理は?
地球の自転軸をジャイロで測定することから求めます。真北と自転軸はほぼ同じです。
真北と磁北の違いは?
磁北は地磁気を磁気センサーで測定することから求めます。日本の中央部では概ね7°ほど、真北と差があります。
1チップでIMU機能を備えた小型製品との違いは?
1チップでIMU(Inertial Measurement Unit、慣性計測装置)機能のある製品の多くは、チップ内にはX/Y/Z軸の各素子が独立して配置されており、特にZ軸の素子は比較的精度が劣ります。
住友精密工業のジャイロスコープ製品はどのような姿勢においても高精度を保つため、X/Y/Z軸ですべて同じ構造の独立したジャイロを配置してIMUを構成しています。そのため1チップのIMUよりもサイズは大きくなるものの、高精度であることが特徴です。
住友精密工業のジャイロスコープや応用製品が他社より優れているところ、および導入メリットは?
一般的なMEMSジャイロスコープ製品は小型かつ安価な点がメリットですが、外部から衝撃などの振動が発生すると共振振動が外部の振動によって乱されて、誤った出力をすることがあります。
住友精密工業のMEMSジャイロスコープ製品はシリコンのリング型共振子を楕円になるように共振振動させ、そこに発生するコリオリ力を元に角速度を得ています。リングの振動が外部の振動によって乱される量が非常に小さいため、振動や衝撃に対して非常に優れています。
ジャイロを利用した応用製品(Northfinder製品)は、当社独自のアルゴリズムと組み合わせることで、MEMSジャイロスコープでありながら地球の自転角速度を計測して常に真北を検出することが可能です。また、一般的なジャイロスコープ製品と比較して消費電力が1/10というMEMSを活かした特性に、特にバッテリーで駆動させる場合には大きなメリットとなります。

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