WORK

研究開発|航空機用熱交換器

航空機の新たなスタンダードを開発する。
P.M2019年入社
  • #キャリア入社
  • #技術系職種
私の仕事内容
航空機のエンジン用熱マネジメントシステムの解析と最適化を行っています。熱交換器における伝熱要素の形状検討やトポロジー最適化手法の研究開発がテーマ。解析と設計を行う商用ソフトウェアは世の中にまだないため、最適化解析のコード開発や最適化に関する研究論文の執筆も行います。最適化を行う目的はエンジンの高効率化です。小型軽量化できないか、圧力損失が出ないように熱交換器内のポンプのパワーを上げられないか。様々な角度から検証し、もっとコンパクトな熱交換器で性能を最大化するための最適化を実施。そこで得られた新たな形状の試験品を3Dプリンタで製造し、実験で性能評価も行います。
仕事のやりがい
小さなアイディアからスタートし、設計、製造を経て、最終的に実験で性能を評価する。その一連のプロセスに携われるのが楽しいです。自分が検討した形状の製品を実際に手にした瞬間は大きな達成感を感じられますよ。これは航空機のエンジン開発の最前線にいる弊社だからこそ味わえるやりがいですね。大学ではハイブリッド車の数値解析と最適化法の研究をしていましたが、扱う予算も使える機械や設備も学生時代とはスケールが違います。住友精密工業という最先端の開発環境の中心で、自分の仕事がダイレクトに航空宇宙分野の進化に影響しているという実感しています。
仕事の難しさ
航空宇宙関連の分野は成長を続けており、熱交換器をメーカーに供給しているサプライヤーもあるのですが、最適化された製品はまだない状態です。企業間で技術的な情報が交換されれば開発は一気に進むと思うのですが、もちろんそれは各社ごとの企業秘密。だから自分たちで試行錯誤しながら研究を進めていかないといけないという難しさはあります。手法は論文上ではあっても、やはり実際の生産になると簡単にはいかない。スペックを満たすことはもちろん、コストも意識して開発しないとならないですからね。ただ、仮説と検証を繰り返して、いい結果が出た時はすべて報われますよ。
入社動機と
入社後のイメージ
私はクロアチア出身です。航空宇宙工学の研究をするために京都大学の工学研究科、博士課程に入学しました。博士課程終了後、研究員として大学に残り、ハイブリッドカーの最適化に関する研究を継続。その時、私のいた研究室と住友精密工業が航空機のエンジン用熱マネジメントシステムを共同研究することになったのです。私がやりたかった研究であったことから先生とも相談し、共同研究を開始してから一年後に入社しました。企業が関わる共同研究になると、研究にかける予算も関わる人数もまったく違う。よりスケールの大きな環境の中で、自分がこれまで学んできた知識をフル活用できるので毎日が充実しています。
当社の自慢
部署や職位、年齢による垣根が一切なく、コミュニケーションが非常によくとれたフラットな組織です。設計など他部署と会議をすることも多いですが、常に情報交換を行っており、それが製品開発のアイディアにつながることも多々あります。閉鎖的な雰囲気ではないので、職場の雰囲気は明るいですね。フレンドリーな人が多く、誰かが困っていればまわりがすぐにサポートに入りますよ。だから、入社して大きなストレスを感じたことはありません。先日、大学のOB会に参加したのですが、今の会社に不満を抱えている人が意外と多いことに驚きました。私は特に愚痴ることはありませんでした(笑)
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